第60回 理学療法士国家試験 午後問題20

 心電図に関する問題です。最近は単に心電図を示して不整脈の種類を答えさせるのではなく、患者の背景情報や心電図検査をするに至った経緯を示される問題が増えましたね。ヒントが増えて分かりやすくなったように思うのですが、学生からすると多くの情報から必要な情報を取捨選択する必要があることから難しく感じるかもしれませんね。

 というわけで、解答は4ですね。運動負荷によりST波の低下を認めることから、労作性狭心症の疑いがあると考えられます。

 Lown分類(ローン分類)について補足します。これは、心室性期外収縮の重症度分類です。グレード0~5の7段階に分けられ、グレード3以上では心室細動誘発の危険性がたかくなることから、救急治療が必要とされます。

grade0:心室期外収縮なし

grade1:散発性(1拍/分または30個/時間以内)

grade2:散発性(1拍/分または30個/時間以上)

grade3:多源性(期外収縮波形の種類が複数あるもの)

grade4a:2連発

grade4b:3連発

grade5:R on T(T波に重なるR波)

 心室性期外収縮の心電図の特徴は、先行するP波を欠くこと、正常と異なる幅広いQRS波です。

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