第60回 理学療法士国家試験 午後19

 感覚レベルは乳頭部以下の触覚と痛覚が脱失とあることから、T3機能残存と決定できます。

 運動レベルの決定にはkey musclの筋力が3以上、1つ上の筋力が5であるところで機能残存高位とし、その髄節を正常とみなします。したがって、この場合手関節背屈筋である長短橈側手根伸筋が3、肘屈筋である上腕二頭筋が5となることから運動レベルはC6となります。そして、中指の末節屈筋である深指屈筋0、小指外転筋0、下肢筋0であることから、損傷部以下に実用性のある筋力は残存していないことが分かります。

 次に仙骨領域の機能から、完全麻痺か不全麻痺かを決定します。肛門の随意収縮と感覚が保たれていることから、不全麻痺と判断できます。

 これらのことから、ASIAの分類では「C:損傷レベルより下位の運動機能が残存しており、麻痺域の半数以上のkey muscleの筋力は3未満」となります。

 よって、解答は3ですね。

国試塾ネクストステージ

我々は理学療法士、作業療法士を目指す方の国家試験合格を、強力にサポートします。

0コメント

  • 1000 / 1000