30歳の男性。会社員。中学生の頃より人前で話すときに緊張が強くなり、人と会うのを避けるようになった。大学卒業後に就職し、顧客との交渉が多い部署に配属となった。プレゼンテーションの際には動悸、発汗および腹痛が出現し、うまく行えなかった。仕事の業績も落ち込んだため精神科を受診した。
最も考えられるのはどれか。
- 持続性抑うつ症(気分変調症)
- 社交不安症(社交不安障害)
- 身体症状症
- 全般不安症(全般性不安障害)
- パニック症(パニック障害)
- 持続性抑うつ症は、ごく軽い抑うつ症状が数年にわたって続く状態である。自覚的には調子が良い期間はほとんどなく、常時疲労や抑うつ、不全感、不眠などを訴えているものの、日常生活には特に支障はない。
- 社交不安症は、好発が10代半ばで、他人から注視される状況や人と話す会話する際に強い恐怖や不安を感じ、発汗、赤面、動悸、呼吸困難などの症状がみられるため、そのような場面を回避する行動をとるようになる。
- 身体症状症は、心理的問題を身体症状として表出する。多くの身体症状を繰り返し訴えるが、検査所見で異常は発見されない。原因であるストレスについては無自覚なことも多いため、検査結果に納得せず執拗に検査を求めることも多い。
- 全般不安症の要因は上肢や姑などの人間関係が多い。持続的にいらいらし、集中が困難で落ち着けず、くつろげない。振戦、筋緊張と頭痛、身震い、めまい、口渇などの訴えが多く、発汗、頻脈、呼吸促迫などの自立神経性の過活動がみられる。
- パニック症では、予知できない強烈な恐れの感情が、一過性、急激かつ反復的に起こる。反復するとまた発作が起こるのではないかという予期不安が生じる。症状は動悸、頻脈、息苦しさ、過呼吸、死んでしまうのではないかという強い恐れなどが典型的である。
この中で最もあてはまるのは、2の社会不安症ですね。
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