32歳男性。右上肢の筋力低下を訴えて受診し、理学療法が開始された。筋力を評価するために、右上肢を前方挙上して壁を押させたときの様子を図に示す。その結果、右肩甲骨の内側縁全体が胸郭から離れる現象がみとめられた。
筋力低下が最も疑われる筋はどれか。
- 棘下筋
- 肩甲下筋
- 広背筋
- 前鋸筋
- 大円筋
上図の現象は「翼状肩甲」と呼ばれ、上肢の挙上の際に肩甲骨内側縁が浮き上がって翼のように見える現象です。
前鋸筋の筋力低下、支配神経である長胸神経麻痺もしくは僧帽筋筋力低下、副神経麻痺が原因で引き起こされます。
つまり、正解は4。
翼状肩甲も多くの方は徒手筋力検査法の授業で覚えさせられたと思いますので、ラッキー問題と感じた方が多かったのではないでしょうか。
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