脊髄損傷の排尿障害

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国家試験であと+1点できるかもしれないチップスを投稿します。第7弾は脊髄損傷の排尿障害についてです。


脊髄損傷の排尿障害は、大きく分けて損傷部位が排尿中枢より上位の損傷による核上型神経因性膀胱、排尿中枢自体・馬尾神経の損傷による核・核下型神経因性膀胱の2つのパターンがあります。

核上型神経因性膀胱では、仙髄の排尿中枢は残存しています。上位中枢により抑制がないため排尿反射は亢進し、わずかの尿が溜まっただけで排尿筋は強く収縮します。このとき、外尿道括約筋は随意的に収縮できないため尿失禁をきたします。このように、少量の尿が膀胱に溜まっただけで、反射運動のように自動的に排尿が誘発される病態を自動性膀胱といいます。


核・核下型神経因性膀胱では、仙髄の排尿中枢が損傷しているため、高位中枢に膀胱充満感を伝える経路が遮断され尿意を感じなくなります。また、高位中枢からの指令が伝わらないため、排尿筋や内・外尿道括約筋、骨盤底筋群などが弛緩してしまい、排尿が不十分となり大量の尿が膀胱に残尿として残ってしまいます。さらに、括約筋の収縮がコントロールできなくなっているため、尿がある程度溜まってくると意思に関係なく尿が持続的に少しずつ漏出するようになる。このような病態を自律性膀胱といいます。


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